宅建勉強まとめ

今年初めて宅建の受験を決意。自身の勉強用に要点をまとめてみました。

■宅建業を始める

1.宅建業の免許が必要な場合

①宅地または②建物の③取引を④業として行うケース

③取引とは売買や交換を自ら当事者となって行うことを意味するので、自分の不動産を人に貸したり、他人の不動産を管理したり、建物を建設したりするのは取引には当たらないそうです。また、④業については繰り返し行うことを意味するので一回切りの取引であることが確定している場合も同様に免許はいらなくなるということです。

2.事務所の設置について

宅建業を営むには事務所が必要となります。本店を必ず1つ設置する必要があります。事務所には5点設定、①標識、②報酬額、③帳簿、④従業員名簿、⑤成年者である専任の宅建士が必要となります。

③帳簿については新築の販売がある場合は10年以上の保存が必要、⑤成年者である専任の宅建士については従業員が5人に1人以上の割合で設置する必要があります。事務所以外の場所については5点セットの設置は義務付けられていないものの、①標識はもぐりの業者を排除する狙いから、設置が必要となります。また、申し込みや契約を行うモデルルーム等の場所においては成年者である専任の宅建士が少なくとも1名は必要となります。

3.3大悪事による免許取り消しは5年間免許が下りない

3大悪事とは、①不正手段によって免許を取得、②業務停止処分対象行為に該当し情状が特に重いこと、③業務停止処分に違反に該当。取締役などと同等の力を持つ役員や、政令で定める使用人(支店長や営業所長など)に悪い人がいたら免許は取得できないという意味のこと。

 

4.宅建業免許は申請先により2種類ある

・単一都道府県内の場合、都道府県の知事
・複数の都道府県であれば、国土交通大臣

なお、免許は申請先の都道府県にかかわらず、日本全国で有効。免許の有効期間は5年間。継続する場合は満了の90日前から30日前までに更新を請求。

国土交通大臣免許の業者が一つの都道府県のみに事務所を有する場合や、その逆などのケースは免許換えが必要になる。都道府県知事→国土交通大臣免許に免許換えするケースは都道府県知事を経由して国土交通大臣に免許を申請。変更の届出内容には個人の住所は記載がない。(指名のみ)変更があった場合は30日以内に届け出が必要。

 

5.宅建士にしかできない3つの事務とは

①重要事項の説明
②重要事項説明書(35条書面)への記名押印
③37条書面(契約書)への記名押印

上記の事務は宅建士にしかできない。ただし、業務を行うには宅建士試験に合格し、合格した試験地の都道府県で資格登録を経た上で、各都道府県知事が指定する講習を交付申請前6か月以内に行われるものを受講することで宅建士証の交付を受けて初めて宅建士を名乗ることができる。

6.宅建士証の所持にともなう義務

・提示 → 重要事項説明の際は、相手から請求がなくても宅建士証を必ず提示しなくてはならない。行わない場合は罰則がある。取引の関係者から請求があったときも提示しなくてはならない。(こちらは罰則はない)

・提出 → 事務禁止処分を受けたときは、速やかに交付を受けた都道府県知事に宅建士証を提出しなくてはならない。罰則あり。

・返納 → 登録が消除された、効力を失った場合も上記と同様

・書換え交付 → 指名または住所に変更があった場合、変更の登録とともに申請する

7.顧客保護に必要な営業保証金の供託

トラブル等が原因で取引相手に損害賠償をしなければならない場合のため、一定金額の営業保証金を供託することが義務付けられている。

・供託 → 主たる事務所については1000万円、その他の事務所は1か所につき500万円。金銭又は有価証券で行う。案内所やモデルルームは事務所ではないので不要。

・還付 → 宅建業者が供託した営業保証金の額が限度額。還付により生じた不足分の補充は通知を受けた日から2週間以内に供託をする必要がある。供託した日から2週間以内に免許権者に届け出を行う。

・取戻し → 免許執行や免許取り消し処分、一部の事務所の廃止などの事由にあたる場合は公告が必要。

・保管替え → 移転により最寄りの供託所を変更した場合、金銭のみで供託していた場合には従前の供託所に保管替えの請求をする必要がある。

 

8.弁済業務保証金分担金

営業保証金と同趣旨の制度として分担金(弁済業務保証金分担金)がある。宅建業者から少しずつお金を集めてまとまった資金として国土交通大臣指定の保証協会(一般社団法人)に収めることで顧客保護を図る仕組みがある。

・納付 → 本店は60万円、その他の事務所は30万円。金銭のみ。実際は保証協会への入会金もあるため額は増えるものの、営業保証金くらべると金銭的負担は小さい。

・還付 → 営業保証金の額と同額

・取戻し → 公告は不要

9.雇用した場合は従業員証明書の交付が必要

正規社員だけでなく、アルバイトやパートにも必要。

 

■物件を調査する

1.登記の確認

①表題部 ・・・ 表示に関する登記

固定資産税の台帳を作る目的。不動産の所有者がどのような土地・建物があるかの記載が義務付けられている。

②権利部 ・・・ 権利に関する登記

不動産に関する権利を示すことを目的。甲乙区に別れ、甲区には所有権に関する事項が記載。乙区には所有権以外の権利、具体的には抵当権・地上権・貸借権に関する事項が記載される。②については個人の権利保護が目的であるため任意ではあるが、実務上行われないことはまずない。

2.所有権保存の登記は申請できるものが限られる

・表題部所有者
・表題部所有者の相続人その他の一般継承人
・所有権を有することが確定判決によって確認されたもの
・土地収用法等による収容によって所有権を取得したもの
・区分建物の場合で表題部所有者から所有権を取得したもの

3.登記は当事者が共同で申請

登記は当事者が共同で申請する。これを共同申請主義という。ただし例外として、相続するケースや裁判所から登記手続きを命ずる判決を得た場合などは単独での登記も可能。また、住所の変更や一番最初の所有権の保存なども他に当事者とよべるものがいないので単独での申請が可能。

4.登記申請に必要な情報とは

・申請情報 ・・・ 申請人の住所・氏名、目的など
・登記識別情報 ・・・ 本人確認のために必要とされる。登記名義人に対して登記官より発行される数字とアルファベット無作為12桁の文字列。
・登記原因証明情報 ・・・ 売買契約書など

4.抵当権

合意だけで成り立つため登記や書面の作成は不要。

・付従性 → 被担保債権(担保された債権)、つまりお金の貸し借りがなければ成り立たない。借金が返済されると抵当権もなくなる。

・随伴性 → 被担保債権と抵当権は常に一体であるため、債券譲渡が行われると抵当権は債権の譲受人に移転する。

・抵当権の被担保債権の範囲 → 後順位抵当権者がいる場合には、利息は、その満期となった最後の2年分についてのみ、優先的に弁済を受けることができる。いない場合には、2年分を超える利息についても抵当権を実行できる。

5. 根抵当権とは

根抵当権とは、不動産の担保価値を算出し、貸し出せる上限(極度額)を定めて、その範囲内で何度もお金を借りたり返済したりすることができる性質のもの。借りたお金を返して借金がゼロになっても、また借りる可能性があるので、当事者の合意がない限り根抵当権は消滅しない。この金額の枠のことを極度額という。元本が確定すると、抵当権と同じ性質になる。

・付随性・随伴性 → 普通抵当権とは違い、元本の確定前は付随性・随伴性なし。根抵当権と債権は一心同体ではないため、借金を返しても根抵当権は消えない。

・物上代位が可能 → 火災保険で建物が滅失した場合など、抵当権の目的物が滅失して金先頭に代わった場合に、抵当権者が自分のものとして回収することを物上代位という。ただし、抵当権はが物上代位を行うには受領する前に差押えをしなければならないルールがある。

6.契約不適合責任

物件に欠陥があった場合、売り主の責任(契約不適合責任)を問うことができる。

・追完請求・・・「ちゃんとしたものにしろ」
・代金減額請求・・・「代金を安くして」
・解除請求・・・「キャンセルします」
・損害賠償請求・・・「弁償しろ」

損害賠償請求だけは、売り主の帰責事由が必要。買主に帰責事由がある場合でもできる場合がある。(ただし、過失相相殺)

7.都市計画法

計画的な街づくりを行うためのルールが定められた都市計画法。このエリアで街づくりを行うと定められたものが都市計画区域。都市計画区域は、市街化区域と、市街化調整区域に区分される。

市街化区域 ・・・ すでに市街地を形成している区域や、10年以内に市街化を図るべき区域
市街化調整区域 ・・・ 市街化を抑制すべき区域(自然を残すところ)

※市街化区域では、住居系、商業系、工業系など13種類の用途いずれかを必ず定める。

8.13種類ある用途地域

用途が違う建物が同じ地域に混在することを防ぐ目的として定められている。用途地域が指定されると、都市計画で建蔽率、容積率、高さ制限が必ず定められる。

①第一種低層住居専用地域
②第二種低層住居専用地域
③田園住居地域
④第一種中高層住居専用地域
⑤第二種中高層住居専用地域
⑥第一種住居地域
⑦第二種住居地域
⑧準住居地域
⑨近隣商業地域
⑩商業地域
⑪準工業地域
⑫工業地域
⑬工業専用地域

9.用途地域内の補助的地域地区

①特別用途地区 ・・・ 例) 歌舞伎町や青山など
②特例容積率適用地区 ・・・ 例) 東京駅など
③高層住居誘導地区  ・・・ 職住隣接のために指定
④高度地区 ・・・ 高さ制限のみ
⑤高度利用地区 ・・・容積率、建蔽率の制限

10.用途地区内外の補助的利用地区

⑥特定街区 ・・・ 高層ビル街など。「壁面の位置の制限」
⑦防火・準防火地区 
⑧景観地区
⑨風致地区

風致地区は、都市に残された自然を維持するために規制される。景観地区は、市街地の良好な景観を保存・継承するために規制される。(例:伊勢神宮赤福本店前など)

11. 用途地域外のみの補助的利用地区

⑩特定用途制限地区

12. 造成工事に求められる開発許可

開発行為を行う際は開発許可が必要。開発行為とは、主として建築物の建築または特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更を言う。建築物・特定工作物の建築・建設および、土地の区画形質の変更の2つが満たされる場合、開発行為成立の要件となる。

13.特定工作物の意味

①第一種特定工作物 ・・・ コンクリートプラント、アスファルトプラントなど
②第二種特定工作物 ・・・ ゴルフコース(規模問わず)、1ha以上の野球場、テニスコート、動物園 etc

14. 開発許可の取得が不要なケース

・公益上必要な建築物 ・・・ 駅舎、図書館、公民館、変電所等

・「都市計画事業等の施行」として行うもの ・・・ 土地区画整理事業、非常災害のために必要な応急措置等

・農林漁業用建築物・・・畜舎、温室、サイロや農林漁業者住居等。ただし、市街化区域1000m2以上は許可必要。

・小規模開発 ・・・ 次項にて

15. 小規模開発における開発許可が不要なケース

・市街化区域 ・・・ 1000m2未満

・市街化調整区域 ・・・ 常に必要

・区域区分が定められていない都市計画区域、準都市計画区域 ・・・ 3000m2未満

・都市計画区域及び準都市計画区域外の区域 ・・・ 1ha未満

市街化調整区域は市街化の抑制を目的として指定されているため、どれほど小さな開発であっても、ほかの例外に当たらない限り許可が必要となる。

16. 開発行為に必要な許可手続きの流れ

・事前手続き
①開発行為に関係がある公共施設の管理者との協議、および管理者の同意
②開発行為により設置される公共施設を管理することとなる者等との協議
③開発区域内の土地等の権利者の相当数の同意
④1ha以上の開発行為は、有資格者の設計が必要

・許可申請
かならず書面での申請が必要。許可の場合は理由通知はなし。不許可の場合は理由の通知が書面で行われる。不服がある場合は開発審査会に審査請求が可能。なお、審査請求の裁決を経なくとも、不許可処分の取り消しを求める訴えを裁判所に起こすことができる。

17. 開発許可を受けた開発区域内における建築規制

・工事完了の広告前 ・・・ 原則建築、建設は不可(土地分譲は可能)
 例外:①工事のための仮設建築物・特定工作物を建築・建設する場合
    ②都道府県知事が支障がないと認めた場合
    ③開発行為に同意していない土地所有者が、建築物・特定工作物を建築・建設するとき

・工事完了の広告後 ・・・ 予定建築物・特定工作物以外の新築・新設はできない
例外:①都道府県知事が許可したとき
   ②開発区域内の土地について、用途用地が定められているとき(建築基準法により規制)

18. 建築基準法

建築基準法は集団規定と単体規定に分けられる。集団規定は都市計画区域などの街づくりが行われている場所に対する規定で、単体規定は建築物単体に対する規定となる。集団規定の中で用途地域においてどのような建物を建てられるのか具体的に規制したものが用途規制である。

用途規制上制限がされている地域でも許可があれば建てることはできる。また、建物の敷地が複数地域にわたる場合は、敷地の面積が大きい方の用途規制が適用される。

19.  建蔽率

敷地面積に対する建築面積の割合。建蔽率が緩和される条件は次のような場合である。

①特定行政庁が指定する角地の場合+10%
②防火地域で耐火建築物等または準防火地域で耐火・準耐火建築物等の場合+10%

また、②の条件は商業地域や近隣商業地域など80%の建蔽率の場所では、規制がなくなるため、建蔽率は100%となる。

20. 容積率

容積率とは敷地面積に対する延べ面積の割合を示す。ただし、災害発生時に救助活動の妨げとなる可能性があることから、前面道路の幅員が12m未満の場合には、前面道路の幅員に一定の割合を乗じた値を容積率とする。

例) 準住居地域において前面道路が5m、容積率が300%の場合、5×4/10 = 20/10となり、もし都市計画よりも小さくなる場合は、こちらの数値が容積率となる。 

21. 斜線制限

斜線制限は3種類あり、道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限である。道路斜線制限はすべての場所に対して適用される。隣地斜線制限は一種低層、二種低層、田園住居地域には適用されない。既に高さ制限が適用されているためである。一方、北側斜線制限は住居専用地域と田園住居地域のみに適用される。

そのほかにも地域によって、日影制限が条例によって指定されたり、都市計画により高度地区が定められるケースもある。

高さ制限について

22. 接道義務

接道義務の原則は幅が4m以上の道路に間口2m以上接していること。道路が4m未満でも2項道路に指定されれば接道義務に反しない。2項道路に指定された場合にはセットバックが必要。

道路内に建築可能なものは以下の三つ
①地番面下に設ける建築物
②公衆便所、巡査派出所など公益上必要な建築物で、と特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したもの。
③公共用歩廊など特定行政庁が安全上、防災上および衛生上ほかの建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないとに止めて、建築審査会の同意を得て許可したもの。

23. 防火地域

地階を含む階数が3階以上か、または延べ面積が100平米を超える場合には耐火建築物にしなければならない。
また、看板、広告塔、装飾棟その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設置されるものまたは高さが3mを超えるものは主要な部分を不燃材料で造り、または覆わなければならない。

24. 準防火地域

地階を含む階数が4階以上か、または延べ面積が1500平米を超える場合には耐火建築物にしなければならない。

※燃えにくい順に、 耐火建築物 > 準耐火建築物 > 技術的基準適合建築物 > 木造建築物

25.建築確認

建物をたてるときに、建築主事または指定確認検査機関に申請して建築確認を得なければならないことがある。

■都市計画区域・準都市計画区域・準景観地区では建築物の種類・規模を問わず、どんなに小さな建物でも建築確認が必要

■それ以外の場所では、大規模建築物にあたる場合のみ建築物が必要

※大規模建築物とは・・・ 
 ①床面積が200平米以上の特殊建築物(映画館、劇場、病院、学校、ホテル、共同住宅 等)
 ②木造で3階以上、延床500平米以上、高さ13m、軒9m超のいずれかに該当するもの
 ③木造以外で2階以上、延べ面積が200平米超のいずれかに該当するもの