内向的な人が秘めている力と、それを武器にしていく生き方について

私がTEDの中で一番衝撃を受けたプレゼンテーションです。

要約すると次のようなお話です。

  • 世の中の2~3人に1人は内向的な人がいて、社会の偏見に悩まされている。もっとこの人たちが活躍しやすいように学校や企業など社会の仕組みを変えていく必要がある。
  • 「内向的」というのは、内気やシャイな人のことを指すのではなく、静かな落ち着いた環境で活動するのが得意な人たちの特性を指す。
  • ルーズベルトやガンジーなど歴史的な偉人の中にも内向的な人は多く、彼らはみな自身の深い思索の旅の中からアイデアを生み出して来た
  • 今日の教育や社会はグループワークを強制することで内向的な人が全く活躍できない状態になっているのは問題である。
  • 内向的な人たちは自分の知識や能力を出し惜しみせず、ぜひ他人に積極的に見せてあげて欲しい。

私も自分が内向的だという自覚があったのでとてもしっくり来ました。昔から抱えていたモヤモヤがすっきりした気分です。子どもの頃よく用事があると言っては友達の誘いを断って、家で一人で遊ぶことが多かったです。中学高校とその傾向は増していき、集団行動を取ることに対して消極的になっていったのを覚えています。あの時期特有の友人たちとつるむ感じが非常に苦手でした。

でも孤独な訳ではなく、学校では皆と遊んで、部活も運動部、イベントがあればリーダーをやったりとむしろ日々友人に囲まれていた記憶はあります。そんな社交的な自分と、外で遊べない雨の日が待ち通しかったりする自分との精神性の違いに戸惑いを感じていたような気がします。

そんな思春期の悩みはあったものの当たり前に社会人になって、「外向的であることが正義」という文化にさらされることになります。事あるごとに内向的な自分を変えざるを得ません。

会社では何を決めるにも会議、みんなでアイデアを出しながらグループワーク、仕事はチーム内で分担、下手をしたら細かい作業まで一緒にやろうとする人もいます。

そんな世界の中では外向的であろと努力することが当然だし、会議をうまく仕切れなかったりグループワークが苦手であることを成長が足りないと反省し、自分を変えようと努力してきました。

そんな中、このプレゼンテーションを見て、内向的(introverts)な人の特性についてアカデミックに研究が進められていることに驚きます。本来の人間の内向きの精神性を犠牲にしていては、成果は出ないとプレゼンターは伝えています。このプレゼンに興味を持って調べて見たところ次の書籍が参考になりました。

自分が内向的な特性かどうかは以下のチェック項目で調べられますので、ぜひ試して見て下さい。

  1. 休息が必要なときは、グループで過ごすよりも自分だけか、二、三人の親しい人と過ごす方が好ましい。
  2. プロジェクトに携わるときは、細切れでなく、まとまった長い期間を与えてもらう方がいい。
  3. 話しをする前に予行練習をすることがよくあり、時には自分用のメモをつくる。
  4. 概して話すよりも聞く方が好きだ。
  5. 人から物静かだ、謎めいている、よそよそしい、冷静だとも思われることがある。
  6. 祝い事は、大きなパーティーを開くより、ひとりの人か、数人の親しい友人だけでしたい。
  7. 通常、返事をしたり、話したりする前には、考えなくてはならない。
  8. たいていの人が気づかないような細かなことに気づく。
  9. ふたりの人が喧嘩をした直後には、緊迫した空気を感じる。
  10. 何かをすると言ったら、ほとんどの場合、その通りに実行する。
  11. 仕事に締め切りや緊急性があると不安を感じる。
  12. あまりに多くのことが同時進行していると朦朧としてしまう。
  13. 何かに参加するかどうかを決めるのは、しばらく見学してからにしたい。
  14. 長期的な人間関係を築くほうだ。
  15. 他人の邪魔をするのは好きではない。邪魔されるのも好きではない。
  16. たくさんの情報を取り込んだときは、整理するのにしばらく時間がかかる。
  17. 刺激の多すぎる環境は好きではない。世間の人がなぜホラー映画を見に行ったり、ジェットコースターに乗ったりするのか、さっぱり分からない。
  18. 匂い、味、食べ物、天候、騒音などに強い反応を示すことがある。
  19. 創造的で想像力に富んでいる。
  20. たとえ楽しんだとしても、社交的な催しの後は消耗してしまう。
  21. 人を紹介するより、紹介されるほうが好きだ。
  22. 人のなかや活動の場に長くいすぎると、不機嫌になることがある。
  23. 新しい環境には、しばしば居心地の悪さを感じる。
  24. 人に家に来てもらうのは好きだが、長居されるのは好きではない。
  25. 怖くて折り返しの電話をかけられないことがよくある。
  26. 人と会ったり、突然発言を求められたとき、頭が空っぽになることがある。
  27. ゆっくりと、あるいは、とつとつとしゃべる。疲れてる時や、考えながら話そうとしているときは、特にその傾向が強くなる。
  28. ちょっとした知り合いは、友達とは考えない。
  29. ちょっとしたかたちになるまで、自分の作品やアイデアは他人に披露できないと感じる。
  30. 周囲の人に、自分で思っているより頭がいいと思われて驚くことがある。
チェック結果(マルの数)

20-30: 内向型の傾向が強い

10-19: 両利きの人のように内向型でも外向型でもある。一人になりたいという気持ちと、外出して人と関わりたいという気持ちの板挟みになることがある。それぞれの時に自分を元気にさせるのはどちらなのかに意識を向けましょう。

0-9: 外向型の傾向が強い

ちなみに私は25個マルがついたのでだいぶ内向型よりでした。ただ、TEDの中でスーザン・ケイン氏も語っていますが、完全な○○型の人というのは存在しなくて、外向型⇔内向型のバランスが連続しているそうです。当然のことで、飲みに行きたい気分の時もあれば、絶対嫌という時もありますよね。気分一つで変わることもあるし、流動的なものであると理解しています。また、チェック項目を見ると内向型の中でも特徴に違いがあるように感じます。

例えば、私の場合は「人に家に来てもらうのは好きだが、長居されるのは好きではない。」とか「人と会ったり、突然発言を求められたとき、頭が空っぽになることがある。」などの項目は本当によく分かります。特にグループワークが苦手でした。。。集団の中で皆の意見を聞いた上で自分の考えをのべたり、聞きながら話す、といったことが全くダメですね。外的な刺激を受けながら内面で思考するというのが大の苦手です。大体がナニイッテンダコイツとなります。会議で進行を出来る人というのは私からするとスーパーマンに見えます。

もちろん外向的な特性が悪いという意味では全くありませんのでご注意下さい。(笑)

本書の中では、こうした内向的な人たちが苦手な電話対応や、会議への対策、パーティーを途中で抜ける方法などが提案されています。外向的と内向的、その両方の人たちがお互いの特性を認め合って協力しあえるようになったらきっと良い社会になるのでしょうね。

私自身も振り返ると外向的であるべきと努力をしてきました。もちろんそれは大事なことだと思いますが、自分の特徴を知って、ありのままの自分を認めてあげることが大事だなと感じました。個人の思考を深堀することでクリエイティブな発想が高まり、それを持ち寄ることで集団の知が高まっていく。マイペースで良いので自己の思考を深め、時々カバンの中身を外に向けて発信する事が大事ですね。

小さい頃ひとりで遊びたがっている自分がいたら、「そのままでいいんだよ」と、声をかけてあげたいです。そんな気持ちにさせてくれるプレゼンテーションでした。